10年前に一度台湾に来ているが大して印象に残っている記憶はない。「ごはんがおいしかった」「とても高いビルに行った」くらいの記憶しかない。当時は写真もやってなかったし、自主的に行った訳ではないからその程度の記憶しかないのかなと思う。今回ははっきりと「写真を撮る」という目的があったから注意深く観察することで自分の記憶の中に台湾というものが深く刻まれた。
さて桃園空港についてから台南に行くには、まず台北に出ないといけない。電車(MRT)で30〜40分。切符がおもちゃのプラスチックのコインみたいで驚いた。再利用できてエコだなと思う。台北駅について新幹線の時間まで少し時間が空いたので駅内を散策することにした。大広間では地べたに座る多くの人がいた。これがおそらくスタンダードなのでしょう。東京駅とかではまず見かけない光景だ。僕にはピクニックのように見えて悪い気はしなかったけれど。潔癖症のおばさんとかが見たら「あらやだー不潔」とか言うのでしょうか。海外に出たら「これはこれ」という寛容さが必要だと思う。時間がきたので駅弁を買って新幹線に乗った。駅弁は台湾ではポピュラーなようだ。おそらく、台湾のアイドル達が駅弁を食べながら旅をするという番組で脚光を浴びたのではなかろうか。
台北から台南までは3時間くらい。途中の風景は田んぼ、街、田んぼ、街、田んぼの繰り返し。単調な人間にはつまらない風景と思うかもしれないが僕はこうゆう風景が好きなのでまったく飽きずにずっと車窓を楽しんだ。台南駅に着いた時、周りの風景が田んぼだったので降りる駅を間違えたかなと思ったが確かに台南駅を書いてある。ところがgooglemapで調べると目的の台南駅は17km先を指していた。どうやら新幹線(台湾高速鉄道:THSR)と台湾鉄道(TRA)でそれぞれ駅ば別だということが分かった。どうりで田舎なわけだ。乗り換え電車が40分も来ないので仕方なくタクシーで台南市街へ向かうことにした。まるで閉園寸前のジェットコースターのような乗り心地だった。
台南駅付近のホテルに荷持を置いて辺りを散策した。4月なのにまるで日本の夏のように暑かった。短パンを持って来なかったことを後悔した。ところが現地の人は長袖長ズボンで「まだこんなの暑いうちに入らないぜ」と言わんばかりに涼しい顔して過ごしていた。タイと比べても仕方のないことだけど、バイクのヘルメットはちゃんと被っていた。
Takeshi Shindo
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